理系の雑学・豆知識

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原子モデルの歴史

古代の原子論

  古代ギリシア、エレア派のレウキッポス、デモクリトスによって原子は物質を構成する最小単位であるという考えをしていたが、アリストテレスにその存在を否定されて長い間忘れられてきました。

錬金術(れんきんじゅつalchemy)

アレクサンドリア(エジプト)(6世紀)には錬金(水銀, 鉛, 鉄を金, 銀に換える)の技術が秘技として存在すると信じられるようになっていった。
アラビア(サラセン帝国)はヘレニズムの化学技術・錬金術を吸収し、記録し、征服地に広め、さらに、12世紀にはスペインの大図書館を通じてアラビアの錬金術が各地に伝わった。その中には、錬金術師の精神を高めるとともに、水銀, 鉛, 鉄を金, 銀に換えるに変える力をもつ石として賢者の石(Philospher’s stone)があると信じられていて、それを求めて人々は奔走し、ありとあらゆる所が探され、あらゆる物が、あらゆることに試みられたが、錬金の試みは全て失敗におわった。
ルネッサンス以後、宗教の儀式としての錬金術が全盛期となり、職人的(実用的)化学技術者は仕事場(修道院)を追われることになったが、その技術を医薬品をつくることに向け、様々な医薬品(水銀塩など)が試用されました。
物質は化学的変化において、他の物質に変化することはなく、錬金(元素の転換)に疑問がなげかけられるようになってきました。

ダルトン(Dalton)の原子論(1803年) 

古代ギリシャの哲学者デモクリトス、レウキッポスの原子仮説(原子は物質を構成する最小単位であるという)をそのまま復活させ、すべての物質は、原子(微粒子atom)からなり、化学現象は原子の結合、分離によって起こり、それ以上分解できないものだけを原子とよぶことにしました。

ジョセフ・ジョン・トムソン(Joseph John Thomson)

1897年に電子を発見し、1904年に原子核をもたない原子モデルを提案しました。

1898年ジョセフ・トンプソン(Joseph Thompson)のぶどう入りのプリンモデル
原子のぶどうプリン(plum pudding)モデルを発表しまた。
1902年ケルビン・トムソン(Kelvin, Thomson)は原子の ぶどうプリン(plum pudding)モデルを発表しまた。
電子の発見(1897)から陽子・中性子の発見までの間はぶどう入りのプリンのように正の電荷を持つスープが電子(ぶどう)を取り囲んでいると考えられていました。

フランスのジャン・ペラン(Jean Baptiste Perrin)の分子と原子を実験的に証明

樹脂の微粒子を液体に分散させその微粒子の運動(ブラウン運動)を顕微鏡で観察し、数々の実験からアボガドロ定数(1mol中に含まれる粒子の個数(6.02×10+23個/mol)のこと)を決定したのです。
それをLes Atomesとして1913年に出版して、 物質が不連続な粒子(分子と原子の存在)からなることを実験的に証明しました。

1913 ラザフォード・ボーアの原子構造論 

ボーアはプランクのエネルギー量子仮説を発展させて電子の角運動量Lをプランク定数のh(6.626×10-27erg・sec)の整数倍とすれば、原子を周回する電子の定常状態のエネルギーが整数倍になることから、定常状態の間を電子が飛躍するときにはある決まった周波数υの光のスペクトルが生ずることから、実験的に知られていたが説明できなかった原子のスペクトル線の系列が説明できることに気付いた。
そこから、原子核の周りの電子軌道上を電子が回転しており、電子軌道は整数倍のエネルギーに従って順次外側に大きな軌道を持つ構想になっていると考えました。

原子はなぜつぶれないのか

 原子は原子核の周りを電子が回転しているのは古典的な電磁気学では理解不可能な現象であった。
 それは、電子は電荷を持っており、電子の運動の変化があると電磁波を放出することから、電子の周回は運動の方向が変化することから当然電磁波を放出して電子のエネルギーが減少してしまい原子核に引きつけられて、中心にどんどん落ち込んでしまう、つまり原子はつぶれてしまうはずであるがそうはなっていないのはなぜか大きな疑問でした。それに答えを与えたのが量子力学です。

波動モデル(wave model)

ドブロイはボーアモデルを基本として、原子核の周りに電子が存在しますが、電子が軌道上を回転するのではなく、電子の運動は波打っていて(原子核を取り囲む波であると考える)、空間のある位置における電子の存在確率は数学的に計算可能であるが、電子の運動軌跡を示すことはできないのです。

原子軌道(Atomic orbital)

原子核のまわりに存在する1個の電子の状態を記述する波動関数のことである。その絶対値の二乗は原子核まわりの空間の各点における、電子の存在確率に比例する。ここでいう軌道(orbital)とは、古典力学における軌道(orbit)とは意味の異なるものである。量子力学において、電子は原子核のまわりをまわっているのではなく、その位置は確率的にしか分りません。

量子力学的には、電子はとびとびのエネルギー状態を取りながら通常、最もエネルギー準位の低いところから順に電子軌道を占有していきます。