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原子核の基礎知識を解説:大きさ、重さはどのくらい?

  原子核は単に核ともいい、原子の中心に位置する非常に小さい塊で、核を構成する陽子と中性子等を核子といいます。
原子核は陽子の数に応じた正の電荷を帯びていて、水素原子では陽子一個のみですが、それ以外の原子ではいくつかの陽子と中性子から構成されています。
原子と比べて原子核は非常に小さく、水素原子以外でそのような狭い空間に正の電荷をもった陽子が複数個存在することは考えにくいことです。
それは正電荷と正電荷の間に発生する大変大きな反発力(斥力(電磁気力)が働くことになるからです。
これに打ち勝って原子核を安定に存在させているのはなにか?それが大問題でした。
それに答えを出したのが日本人で最初にノーベル賞を受賞した湯川秀樹でした。
陽子、中性子のような核子間には中間子を媒介した核力(強い力)が引力として働いており、これが電磁気的反発力に打ち勝って原子核を安定化させているとする論文を発表し、後に中間子が発見され湯川の中間子論が正かったことが証明されました。

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原子核の誕生はいつか

 ビッグバン宇宙論によれば、ビッグバンから(10の-5乗)秒後には陽子(水素の原子核)と中性子はすでに作られていて、さらに宇宙が膨張し冷却し、1秒後には強い力の作用で、ほとんどの中性子が陽子と結合しヘリウムの原子核が大量に作られました。
その後、星が誕生し星の内部で重い原子が作られ、星の寿命が尽きると、爆発を起こし重い原子が宇宙区間に放出されるといった繰り返しによって、宇宙全体では各種の原子が存在するようになりました。

原子核の発見者は誰か

1911年ラザフォードは原子核を発見しまた。 (ラザフォードの実験を参照してください)
アルファー線(ヘリュームの原子核で陽子2個中性子2個の塊)を金箔に照射してどのように散乱するかを調べていて、一部が大きな角度ではね返される現象を発見しまた。
これを詳細に分析してはね返す物体の大きさと重さを計算することができ、その結果非常に狭い領域に非常に重い物質が集中していることがわかりました。 これが原子核の発見でした。
電子の発見(1897)から陽子・中性子の発見までの間は、原子はぶどう入りのプリンのように正の電荷を持つスープが電子を取り囲んでいると考えられていましたので、通常アルファー線は金箔を通過してもほとんど散乱しないのですが、ほんの僅かですが反対方向に跳ね返るものがあり、たまたまそれを発見したときは、そのようなことが発生するとは考えていず非常に驚いたそうです。

 ラザフォードの実験

1911年ラザフォードは原子核を発見しました。
アルファー線(ヘリュームの原子核で陽子2個中性子2個の塊)を金箔に照射してどのように散乱するかを調べて、一部が大きな角度ではね返される現象を発見した。
これを詳細に分析してはね返す物体の大きさと重さを計算することができました。
その結果、非常に狭い領域に非常に重い核が存在することが示され、これが原子核の発見でしたが、それまで考えられていたプディンプリンモデルが根底から覆され、新たな原子モデルが必要になってくると共に、新たな疑問が出てきました。
陽子は正の電荷お帯びており、それの反発力は非常に大きくなるはすであるにもかかわらず、陽子が複数個密接して存在できる理由が説明できませんでした。

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原子核の重さはどのくらい

原子核の質量は陽子の数と中性子の数で決まります。
しかし、単純な加算ではなく、質量が結合エネルギーに変わることなどがあり、原子核の質量を半実験的に説明する、ヴァイツゼッカー=ベーテ(Weizsaecker-Bethe)の半実験質量公式(原子核質量公式、他により改良された公式が存在する)があります。

原子核の大きさはどれだけか

原子核の大きさ(半径)は約10-15(m メートル)です。

 

  質量(kg) 大きさ(半径)(m)
電子 9.1093897×10-31  
陽子 1.67262158 ×10-27 約1.2 × 10-15
中性子 1.67492716×10-27 約1.2 × 10-15
原子核 陽子と中性子の数による 約10-15
原子 同上 約1×10-10
分子 原子の種類と数による  

 

元素の原子量とはなにか

元素(げんそelement)は原子核に含まれる陽子の数が同じであれば化学的な性質が同じであることから、原子核に含まれる陽子の数の違いによる分類です。陽子の数が同じで質量が異なる(中性子の数が異なる)原子を同位体といいます。
 質量数12の炭素原子1個の質量を12と定め,これを基準とした各原子1個の相対質量で、この基準元素の原子12gの中には6.0×10+23個の原子が含まれています。この数をアボガドロ数といいます。
炭素の原子量が12ではなく12.011と端数があるのは,自然界に存在する炭素原子には主要な同位体として12Cと13Cの2種類が存在し,その存在比を考慮して平均値としているからです。

原子核の安定性とはなにか

 原子核の安定性は、陽子、中性子の数と深く関わっており、特に原子核を安定にさせる数(魔法数)が存在し、全元素中において、原子の原子核で最も安定なのは鉄56(陽子26個、中性子30個)の原子核です。
鉄56よりも小さな原子核は陽子や中性子を取り込んだり、原子核と原子核が融合(核融合)してエネルギーを放出してより安定な原子核に変化し、鉄56よりも大きな原子核は陽子や中性子を放出したり、原子核が分裂(核分裂)してエネルギーを放出して安定な原子核になろうとします。
宇宙で星が進化して寿命が終わる時には星の内部に大量の鉄ができていると考えられています。